古武道・居合:「向抜」の二刀目 2009.9.21

居合形「向抜」の二刀目は、多くの要素を含んでいます。則ち奥が深い形です。
後ろの敵を斬るという課題において「向抜」は前方の敵を斬って後の動きとなるので、素早い転身とそれに合った刀操作が必要となります。
刀と体が素早く動く為の答えは簡単です。それは最短の道筋の添って動く事です。(言うは易く、行うは難し。)
いきなり消極的な言い方ですが、出来なくてもどのように動くべきかは知っておきましょう。体の使い方は四方や夢想返しなど回転する形に必要な基本的要素が沢山含まれます。
まず刀の操作を横から見てみましょう。剣先はかまぼこ型のラインを描き、転身の課程で、左肘が上がり剣先が下がることに注意します。また、振りかぶりの体勢になるまで左右の拳の上下関係を変えないようにします。これをする為に手の内の柔らかさと肘、肩、肩甲骨の柔軟な動きが必要です。
次に正面からの見たとき左拳が正中線からはずれ、顔の左側を通ると剣先は大きく外に振られる事になります。両拳は頭上の正中線を通る様にします。
居合形「向抜」では転身しつつあえて正中線を移動させていますから、刀先の動きはやや遅れてくるように見えます。また、転身中の体は廻らず縦の動きで直線的に捌きます。
後半のシーンの壁に添った動きは足の左右の親指を一直線上に置き剣先と拳が正中線を通るかの確認です。剣先が右にずれて壁を叩かないよう、ある程度稽古してから試してください。
また、ゆっくりとした動きで斬ったときの剣先と体の沈み込みが一致しているか確認してください。体が90度転身するまでが振りかぶり、そこから先は斬りの動きになりますので、後方に向きつつ正中線上の敵を体の沈み込みと一致した動きで斬ってゆきます。ですから右膝が床に着くときは剣先の止まるときです。膝がついてから刀がブーンと遅れてくるようではいけません。
わずかな時間の動きも工夫することで、居合の形はまるで違った動きとなります。古武道を習う上でこれでよしと思わず、探求を続けて前に進みましょう。
手の内に関しての詳細は「 夢想返し・手の内」をご参照ください。