居合道:夢想返し 2010.4.14

居想無外流居合の形「夢想返し」での絶対的な要素は、剣体の一致である。
前方の敵に対して右足が出てから遅れて刀が来るようでは、胸はがら空きとなり斬ってくれと言わんばかりである。後方の敵に対しても同じで、右足が出るという事は敵の間に入る事である。タメを作って剣速を速くしても、刃音が大きく鳴るだけで武道的にはなんの意味もなく、敵にとっては捉えやすい怠慢な動きとして映るだろう。 斬る事に捉われていては敵に隙を作ることとなる。

後ろの敵を斬る為の体捌きは、遠回りとなる円運動を排除し、直線的な縦の動きとなるよう体の使い方を工夫する必要がある。
左足を軸とすれば体の幅だけ円を描き遠回りとなるので、膝と股関節の弛みを使って体軸を中心として後方に転進してゆくよう心がける。
後方の敵を斬った後上段、中段と構えを変えてゆくが、 構えを変える経過を安易に考えてはいけない。敵がどのようなタイミングで反撃してきても、いつでも対応できる心構えと体勢が大切である。
刀は腕で上げたり下げたりするのではなく、体の変化に応じて剣先が動くものである。体が動けば剣先も動き始め、体が止まれば剣先も連動して止まる。もちろんその間、剣先や柄頭が左右にぶれる事なく敵の中心を押さえていなければならない。
これらが出来て初めて隙のない構えの変化ができるのである。

居合道1スペース居合道2