剣術:一隻眼刀 2012.3.15

一隻眼とは碧巌録でいうところの「頂門に一隻眼を具す」とあるように頭にもう一つの眼を持つということです。左右一対の眼の他に智慧を持って一切の物事を見る一隻眼とは心眼ともいわれ、ここでは眼で追う現象ではなく心の眼で相手の動きを見るということの教えです。
少し長くなりますが、平田精耕著の禅語辞典より引用しますと「経典の中には釈迦の教えが説かれていますが、その経典の文字は肉眼で読むことは出来ますが、経典の教えを肉眼だけを便りに学んでいても、永久に真実の世界は分かりません。肉眼では通用しない世界を見ることの眼、これを一隻眼といいます」武術でこうした眼を考えるなら、相手の動きを眼で追い対処するということではなく、相手の呼吸と気を一隻眼で見て、脳を経由することなく体がそれに対応してゆくということでしょう。

体は緊張することなく常に行雲流水の如く、あるがままに動くことが大切です。