居想無外流居合:響返し  2012.9.12

居合道の稽古では、決められた理合の中で形通りに動くことを求めますが、稽古が進んでくると、自ずと各人の間というものが生まれてきます。
他の人の間に合わせ複数人で行う合わせ居合では、相手の間を感じ呼吸を合わせる稽古となり、自分の間ではなく相手に合わせるという事が求められます。こうした稽古は通常の居合の稽古ではできない、 対人稽古の一つとして有効です。

さて、響返しについてですが、敵が間に入いるか否かの絶妙のタイミングで素早く抜刀し、かつ剣先の伸びが求められます。相引きの動作は腕の動きのみではなく体全体で行い、刀が直線の軌道をとるようにします。 真っ向斬りは、敵が突かれた刀を捌いて次の動作に移る前に行わなければいけませんので、これも素早さが大切です。
座技において振りかぶりから斬りの動作を足の入れ替えて行う無外流居合では、足の入れ替える速度が、そのまま振りかぶりから斬りの動作時間となります。この動きを速くするための技法は単純で、引く足と出す足を同時に行えばよいのですが、体重の乗った状態では物理的に無理です。立ち技ですと膝抜きをすれば、体が一瞬浮きますのでこの間に足を入れ替えることができますが、座技では膝抜きができません。そこで座技の場合は二つの方法を考えました。一つは膝の代わりに股関節を緩め膝抜き的な効果を得る方法と上に浮き上がる手法です。
居合形の真などでは前者の方法を用い、左月やこの響返しでは後者をとっています。すなわち振りかぶりと同時に一瞬体を浮かせ、落ちるまでの間に足を入れ替えます。入れ替えが終わったときは斬り終わりでもあります。